哲学の道【京都】哲学者西田幾多郎(きたろう)の歌碑の内容や場所!

西田幾多郎歌碑

哲学の道といえば約2kmの散歩道で琵琶湖疏水に沿って続いています。

四季折々にいろいろな景観が楽しめる散歩道ですが、特に桜や紅葉の季節には、多くの人が観光に来られます。

「哲学の道」と言えば京都の有名な観光地として紹介されることも多いですが、名前はどのようにして決められたのでしょうか。

そこには、京都大学の教授で哲学者の西田幾多郎(きたろう)氏が「哲学の道」の命名に深く関わっています。

目次

西田幾多郎(きたろう)

哲学者で京都学派の創始者。

18705月19日(明治3年4月19日)生まれ
1945年6月 7日(昭和20年6月7日)死去

京都大学名誉教授

哲学や文学に興味のある方なら西田幾多郎はご存知でしょう。

しかし、一般的には知らない方が多いと私は思います。

では、なぜその西田幾多郎を紹介するかというと

哲学の道の名前に由来するからです。

哲学の道の名称の由来

哲学の道
哲学の道

「哲学の道」のある京都市左京区という地域は、京都大学をはじめ、多くの大学があります。

特に京都大学は哲学の道からすぐ近くにあります。

ですから、今も昔も多くの学者や文化人が住んでいる地域なのです。

この道ですが、もともとは琵琶湖疏水の完成時に管理用の道路として作られた道です。

そのうちに通行する人が増えていき、文人が多く住むようになったことから「文人の道」と呼ばれるように。

そして、明治の終わりから大正の頃になると西田幾多郎ら哲学者がこの道を散策するようになったのです。
一説によると西田幾多郎は哲学の道を毎朝散歩されていたようですね。

そんなこともあり、「哲学の小径」「疏水の小径」「散策の道」「思索の道」などと呼ばれるようになります。

ただこの頃は「哲学の道」という呼び名にはなっていませんでした。

その後、
1969年(昭和44年)から地元の方々の景観保全運動などがあり、道が着々と整備され
1972年(昭和47年)に「哲学の道」として開通しました。

現在もこの景観保全運動をはじめられた「哲学の道保勝会」のみなさんが中心となり哲学の道の景観を守っておられます。
本当に頭が下がる思いです。
ちなみに、「哲学の道」という名称は昭和44年に景観保存運動を進める際に地元の方が相談して決められたそうです。

それと、哲学の道に敷石が並べられていますが、これは1978年(昭和53年)に廃止された市電の軌道敷石を転用しています。
私が高校生の時には京都の街中には市電が走っていました。
その頃は何も思いませんでしたが、今思えばとても風情がありましたね。

哲学の道は、1987年(昭和62年)8月10日の道の日に「日本の道100選」にも選ばれています。

日本の道100選
日本の道100選

西田幾多郎の歌碑の内容

西田幾多郎歌碑
西田幾多郎歌碑

哲学の道にある西田幾多郎の歌碑です。

西田幾多郎歌碑
西田幾多郎歌碑
西田幾多郎歌碑
西田幾多郎歌碑

「哲学の道」の名称の由来でもある西田幾多郎。
そういう経緯もあり、1981年(昭和56年)哲学の道に西田幾多郎の歌碑

「人は人 吾はわれ也 とにかくに 吾行く道を 吾は行くなり」が建てられました。

この歌碑の意味は、他人と比べず自分が信じた道を地道に進んでいく。と私は思います。

人によって捉え方は違うと思いますし、それで良いと思います。

でも意外と哲学の道を歩いている観光客もこの歌碑を読んでいる人多いですよ。
歌碑の意味を考えることによって自分なりの行く道が見つかるかもしれませんね。

少しもの思いにふけるのもたまには良いのではないでしょうか。
心をゆっくり整理できるかも。

西田幾多郎歌碑の場所

洗心橋
洗心橋

さて、この歌碑のある場所ですが、法然院の近くの哲学の道にあります。

洗心橋から少し南に進んだところです。

西田幾多郎歌碑
西田幾多郎歌碑

どのバス停からでも東の山の方向へ進みます。

最寄りバス停下車して山の方へ(東へ)
最寄りバス停下車して山の方へ(東へ)

先進橋の手前を進行方向から右折です

洗心橋から南方向
洗心橋から南方向

洗心橋の手前を右折、南に進むことになります。

洗心橋から南へ一つ目の橋
洗心橋から南へ一つ目の橋

洗心橋から南へ少し進むとすぐに次の橋があり、その横に西田幾多郎の歌碑があります。

西田幾多郎の歌碑だけを見る来るのも良いのですが、さすがにそれだけではもったいないでしょう。

できれば他の名所も一緒に観光されるのをおすすめします。
この付近には法然院、安楽寺、霊鑑寺などがあり少し北へ行けば銀閣寺もあります。

できれば、哲学の道端から端まで散策してほしいですね。

自動車・二輪車の場合

自家用車で来られる場合は、駐車場はありませんので近くにあるコインパーキングに駐車です。
もしくは銀閣寺近くの銀閣寺観光駐車場がありますが、少し離れています。

駐輪場は銀閣寺観光駐車場にあります。

電車からバスを利用する場合

市バスの系統や通行ルートは変更になる場合がございます。
最新の情報は京都市交通局でご確認ください。

阪急京都河原町駅より

市バス32系統銀閣寺前行 乗車時間:約25分
「四条河原町(しじょうかわらまち)」より乗車  
市バス32系統「南田町(みなみだちょう)」下車
山に向かって徒歩5分 洗心橋を南へ(進行方向右折)
32系統の場合南田町の一つ前のバス停が法然院町と言いますが南田町の方が近いです。

市バス203系統 熊野・銀閣寺行 乗車時間:約25分
「四条河原町(しじょうかわらまち)」より乗車
「浄土寺(じょうどじ)」下車
山に向かって徒歩10分 洗心橋を南へ(進行方向右折)

JR京都駅より

市バス5系統 岩倉行 乗車時間:約45分
市バス17系統 四条河原町 銀閣寺行き 乗車時間:約40分

「京都駅前(きょうとえきまえ)」
5系統のりばA1より乗車
17系統のりばA 2より乗車
「浄土寺(じょうどじ)」下車
山に向かって徒歩10分 洗心橋を南へ(進行方向右折)

京阪三条駅より

市バス5系統 銀閣寺岩倉行 乗車時間:約16分
「三条京阪前(さんじょうけいはんまえ)」乗車
「浄土寺(じょうどじ)」下車
山に向かって徒歩10分 洗心橋を南へ(進行方向右折)

京阪出町柳駅より

市バス17系統 銀閣寺 錦林車庫行き 乗車時間:約10分
「出町柳駅前(でまちやなぎえきまえ)」乗車
市バス203系統 銀閣寺・錦林車庫行 乗車時間:約10分
「浄土寺(じょうどじ)」下車
山に向かって徒歩10分 洗心橋を南へ(進行方向右折)

京阪河原町丸太町より

市バス204系統 銀閣寺・高野行 乗車時間:約13分
「河原町丸太町(かわらまちまるたまち)」乗車
「浄土寺(じょうどじ)」下車
山に向かって徒歩10分 洗心橋を南へ(進行方向右折)

バスで移動ならこのサイトが便利

「バス・鉄道の達人 歩くまち京都」というサイトが便利です。

出発地と目的地を記入するだけでバス停の場所や周辺の案内。
何系統のバスに乗れば良いのか、目的地までの乗車時間や時刻表なども調べられます。

「バス・鉄道の達人 歩くまち京都」

地下鉄・バス1日券

京都市営地下鉄・市営バス全線、京都バス(一部路線を除く)、京阪バス(一部路線を除く)、JRバス(一部路線を除く)が1日乗り放題です。京都市内のほぼ全域をこの1枚の乗車券で回れます。地下鉄とバスを上手に組み合わせて移動することで、時間短縮ができ、効率よく移動できます。京都市内の約60箇所の施設で割引等の優待が受けられます。観光にもお出かけにも大変便利でお得な乗車券です。

令和6年6月1日から運行開始しました「観光特急バス」にもご乗車いただけます。清水寺・祇園・銀閣寺への観光にぜひご利用ください。

発売価格
大人1100円 小児550円

有効期間
1日券 ご利用日1日 (24時間券ではありません。)

発売場所や使用法など詳しくは
地下鉄・バス1日券

まとめ

現在では呼び名がすっかり定着している「哲学の道」は京都大学教授だった西田幾多郎が名前の由来に大きな影響を与えています。

そんなこともあり、法然院の近くの哲学の道には『人は人吾はわれ也とにかくに吾行く道を吾は行くなり』と刻まれた西田幾多郎の歌碑があります。

哲学の道を歩く人にとって西田幾多郎を知らない人も多いかもしれません。

しかし、この歌碑の意味を考えることによって自分なりの行く道が見つかるかもしれませんよ。

哲学者になったつもりで、ちょっともの思いにふけ哲学の道を散策するのも良いですね。



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