金地院・南禅寺塔頭寺院の見どころは?特別拝観の時間や最新拝観料!

金地院

南禅寺には塔頭や別院が多くあります。
近くにあるものや遠くにあるものさまざまです。

南禅寺付近にも数多くの塔頭や別院がありますが、このブログで紹介する金地院(こんちいん)は南禅寺の塔頭寺院として中門の少し手前を南に行けばあります。

南禅寺の中門からなら徒歩で2分もあれば到着します。

ここでは、金地院の見どころなどをご案内します。

目次

金地院の見どころは

金地院庭園図
金地院庭園図

金地院はそんなに大きな寺院ではありません。

拝観所要時間もさっとみるだけなら10数分から30分程度で回ることができます。

南禅寺を訪れたのなら、こちらの金地院にも是非立ち寄っていただきたいですね。

金地院について

金地院
金地院

臨済宗南禅寺派。

本尊は地蔵菩薩。

応永年間(1394年〜1428年)に大業和尚が室町幕府第四大将軍 足利 吉持(あしかが よしもち)の帰依を得て北山に開創した禅寺です。

慶長10年(1605年)に安土桃山時代から江戸時代の臨済宗の僧である以心崇伝(金地院崇伝)【いしん すうでん(こんちいん すうでん)】が南禅寺の塔頭として現在の地に移建し住んでいました。

金地院崇伝は徳川家康のもと江戸幕府の基礎を作った一人とされるほど近い存在であった。

「寺大名」や「黒衣の宰相」とも呼ばれ畏怖尊敬を一身に集めた名僧とされる。

寛永3年(1626年)に御水尾天皇(ごみずのおてんのう、ごみのおてんのう)より円照本光国師(ほんこうこくし)の号を賜りました。

庫裡(左)と受付(右)
庫裡(左)と受付(右)

門に入ると左手に先ほど掲載した金地院庭園図が立っています。
右手には受付があり、ここで拝観料の支払いをいたします。

敷石を進んでいくと左側は明智門(あけちもん)へ続き、右は庫裡。

明智門手前から見た庫裡
明智門手前から見た庫裡

明智門

明智門
明智門
明智門内側から
明智門内側から

金地院の説明では、明治初年(1868年)に大徳寺(だいとくじ)から移建されたようです。
この門は天正10年(1582年)明智光秀(あけち みつひで)が母親の菩提のために黄金千枚(wikiでは銀となっていました)を寄進して大徳寺に建立したものです。

明智門の説明
明智門の説明

なぜ、明智門が移建されたかと言うと、それまであった門が豊国神社に移建されたからです。
それまでの門は、桃山時代に作られた唐門で現在国宝となっています。

本当ならここに国宝の唐門があったのかもしれませんね。

方丈から明智門
方丈から明智門

弁天池

明智門入ってすぐ正面の弁天池
明智門入ってすぐ正面の弁天池

明智門をくぐると眼前には弁天池です。

元東照宮と開山堂の中間、現在竹林となっていますが池庭があり、中島には弁財天が祀られていました。
それらを明治初年にそのまま現在の場所に移したとのことです。

方丈よりから弁天池
鎮守堂の鳥居
鎮守堂の鳥居

この先に鎮守堂があるようですが、草木で見えにくいですね。

弁天池沿いの順路の道です
弁天池沿いの順路の道です

弁天池沿いに道があるので順路に従って先へ進みます。

大木が地面に沿って生えています。奥は弁天池です。

手水舎

弁天池沿いの道を抜けると、東照宮に続く参道に入ります。
左手に見える瓦が手水舎です。
撮影方向の後ろに楼門があります。
楼門は外から入れないようになっていますが、すぐのところに手水舎があります。

参道
参道

参道左側が手水舎です。

手水舎
手水舎

楼門

楼門
楼門

楼門内側から。

この門は表に柵があり外からは入ることができないようになっています。

楼門外側から
楼門外側から

できればこの門を外から入りたかったのですが金地院全体の拝観順路になっているので無理なようです。

参道の鳥居
参道の鳥居

手水舎を越えて参道を進むと鳥居がありました。

さらに先へ進むと御透門が見えてきます。

御透門

御透門越しに見る東照宮拝殿
御透門越しに見る東照宮拝殿

ご覧のように、ここまでほとんど観光客がいませんでした。

おかげでゆっくりと回れます。

東照宮(重要文化財)

東照宮拝殿
東照宮拝殿

受付で堂内の撮影はご遠慮くださいと注意を受けたので少し遠目から建物を撮影しました。

でも、他のサイトを見るとけっこう中を撮影されている方もいらっしゃるようです。
私は一応自重しました。撮ってもよかったかな。

地院崇伝が徳川家康から依頼されて、家康の遺髪と念持仏とを奉載して寛永5年(1628年)造営したものである。

創建当初は諸堂が完備されていて広大で壮麗であったようで、あの日光東照宮とも比較されるほどだったようです。

現存の拝殿・石ノ間・本殿等は京都に遺る唯一の権現造り様式ということで重要文化財というのもうなずけますね。

拝殿天井の鳴瀧は狩野探幽の筆・三十六歌仙の額は土佐光起の筆であり歌は青蓮院宮尊純法親王の御筆跡である。
(金地院リーフレットより抜粋)

東照宮から御成門を通って鶴亀の庭園へと向かいます。

御成門
御成門

開山堂

御成門を通って進んでいくと開山堂があります。

金地院のリーフレットによると、金地院崇伝の塔所にして、後水尾天皇の勅額を掲ぐ、左右両側には十六羅漢蔵が安置されています。

ここも堂内は撮影を控えてくださいとのことで自重しました。

ここも堂内を撮影した画像がアップされているサイトがあります。
撮っても良いのかな?と考えてしまいますよね。

鶴亀の庭園(特別名勝)

開山堂の方から見たの鶴亀の庭園
開山堂の方から見たの鶴亀の庭園

寛永7年(1630年)大名茶人で作庭家でもある小堀 遠州(こぼり えんしゅう)の作。

桃山時代の風格を備えた江戸初期の代表的蓬莱式枯山水庭園で古くから有名で多くの方に知られています。
ちなみに、蓬莱式枯山水庭園とは、不老不死の仙人が住むとされていた蓬莱山、鶴や亀の島を石組で表して構成されるのが特徴です。

方丈前から右
方丈前から右 鶴島

長方形の大きな平面石は東照宮の遥拝石(礼拝石)。

方丈前から正面
方丈前から正面 左が亀島

前面の白砂は実際はもっと白いです。宝船を象徴すると同時に海洋を表しているのだそうです。

方丈前から左側
方丈前から左側

鶴亀の庭園と方丈の間の距離があまりないので全体を移すことが難しかったです。

方丈の中からも写しましたが、庭園全体は入らなかったですね。
私の撮影技術不足かも。

ここでも私一人でしたから、しばらく庭を眺めていました。

庭の説明

キョージモー
金地院の入り口にあるのでスマホなどで撮影しておいて実際の鶴亀の庭園を見るとわかりやすいですよ
金地院の門の付近に鶴亀の庭園の説明がありますので、
これを参考にして見ていただければどの石組が何を表しているのか
また、庭の構成などもよくわかりますよ。

方丈(本堂 重要文化財)

慶長16年(1611年)金地院崇伝が伏見桃山城の一部を徳川家光より賜り移建したものです。

襖絵は狩野探幽(かのう たんゆう)並びに弟の狩野尚信(かのう なおのぶ)が書いたものです。

正面には「布金道場(ふきんどうじょう)」と大きく書かれた額があります。
幕末から明治と剣術、禅、書と活躍した山岡鉄舟(やまおか てっしゅう)の書です。

前がすぐに庭園なので方丈を正面から撮影できませんでした。

ここに来るまでに方丈が見られる場所があれば撮影しておけばよかったと反省です。
例えば、下の画像の左上から2番目のような場所から撮影できないかな。

金地院門付近の展示
金地院門付近の展示

堂内は撮影禁止ということでした。
このくらいなら良いかなと向かって右端の中を撮影しました。

特別拝観でなくても少しだけの範囲ですが中に入ることもできます。
靴を脱がなくてはいけませんが、是非お入りください。

茶室 八窓席(重要文化財)

金地院の門前に展示
金地院の門前に展示

江戸時代建築の重要文化財建造物。
鶴亀の庭園を作った小堀遠州の設計です。

方丈北側の小書院に付設された茶席です。
窓が八つあったことから「八窓席」と呼ばれていましたが、現在は六つしかありません。
なんでも明治時代の修繕の際、二つの窓を取り除いたそうです。

京都三名席の一つです。
他の二つは、
大徳寺孤篷庵(だいとくじ こほうあん)の忘筌席(ぼうせんせき)
曼殊院(まんしゅいん)の八窓軒(はっそうけん)


八窓席は特別拝観となります。

拝観料・拝観時間・特別拝観

拝観料

拝観料

拝観料:大人500円、高校生300円、小中学生200円

八窓席と方丈の特別拝観は事前予約、拝観料と別に特別拝観料が必要です。
特別拝観料:大人700円、大学生600円、高校生500円、小学生400円

大人の拝観料が100円高くなったようですね。

拝観時間

拝観時間
3月~11月 9時~17時
12月~2月 9時~16時30分

拝観所要時間

金地院庭園の図には10分程で回れますとなっていました。
とはいえ、実際はさっと見ながら歩くとしてももう少しかかると思います。

写真撮影なんかしていると、またもう少し時間がかかります。
30分くらいかかるかなって感じで予定されれば良いのではないでしょうか。

他の観光地にも行かれる予定があると時間をかけ過ぎるのも良くないかも知れませんが、
拝観料もいることですから、じっくりと見る方が良いと思いますね。

特別拝観もするならば、もう少し時間がかかります。

特別拝観

特別拝観時間:1時間から2時間に1回
私が拝観した時は1時過ぎだったのですが、その時2時30分から特別拝観になりますと案内していただきました。
毎回同じ時間かはわかりません。予約の状況にもよるのかな。

事前予約が必要と案内されていたサイトもあったのですが、当日でも受け付けてくださるようでした。
もっともその時間は予約が2組だったからかも知れませんね。

当日予約が可能なら、行ける時間帯の特別拝観を予約してから、時間まで近くを観光するのもいいでしょうね。
でも、繁忙期とかは、やっぱり前もって予約しておくのが無難かなと思います。

受付の方は、電話でも予約できるとおっしゃっていました。
問い合わせて自分の都合の良い時間帯の特別拝観を予約しておけば観光時間のロスが少ないでしょう。

私は、この日運悪く時間が合わずに訪れた1時間後に特別拝観でした。次の予定があったので断念しました。

金地院:075-771-3511

御朱印

金地院の御朱印はございません。

バスで移動ならこのサイトが便利

「バス・鉄道の達人 歩くまち京都」というサイトが便利です。

出発地と目的地を記入するだけでバス停の場所や周辺の案内。
何系統のバスに乗れば良いのか、目的地までの乗車時間や時刻表なども調べられます。

「バス・鉄道の達人 歩くまち京都」

地下鉄・バス1日券

京都市営地下鉄・市営バス全線、京都バス(一部路線を除く)、京阪バス(一部路線を除く)、JRバス(一部路線を除く)が1日乗り放題です。京都市内のほぼ全域をこの1枚の乗車券で回れます。地下鉄とバスを上手に組み合わせて移動することで、時間短縮ができ、効率よく移動できます。京都市内の約60箇所の施設で割引等の優待が受けられます。観光にもお出かけにも大変便利でお得な乗車券です。

令和6年6月1日から運行開始しました「観光特急バス」にもご乗車いただけます。清水寺・祇園・銀閣寺への観光にぜひご利用ください。

発売価格
大人1100円 小児550円

有効期間
1日券 ご利用日1日 (24時間券ではありません。)

発売場所や使用法など詳しくは
地下鉄・バス1日券

まとめ

金地院は小さな寺院ですが、重要文化財の方丈や東照宮、特別名勝の鶴亀の庭園など見どころは多くあります。

時期によっては人が少なくゆっくりのんびりと拝観できます。

特別名勝の鶴亀の庭園を方丈からゆっくり眺めるのも良いですね。

京都三名席の一つ八窓席(重要文化財)や方丈は特別拝観できます。
事前に予約をして観光時間のロスを少なく回ってください。

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