安楽寺【京都・哲学の道】の見どころ!春・紅葉の秋の特別拝観とアクセス

安楽寺正面石段

通常は非公開の安楽寺ですが、春と秋には期間限定ですが特別に拝観できます。
そして、毎年7月25日のカボチャ供養と毎月2日の地蔵縁日も入山できます。

安楽寺の見どころは山門をはじめ本堂、書院、庭園と数多くあります。

キョージモー
特に秋、紅葉の時期の山門前石段の散りもみじはきれいです。

とはいえ、京都市民ならご存知でしょうが、他府県の方にはあまり馴染みのないお寺かもしれません。

特別拝観とはいえ、拝観料金を払って見るほどのお寺なの?と考えている方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、あまり知られていないから特別拝観の期間中でも空いていることがあるのです。

私は仕事でよくこの辺りを通ることがあるのですが、観光シーズンでも人がまばらの時があります。
穴場スポットといってもいいでしょうね。


アクセスはバス停からすこし歩くことになりますが、周辺には霊鑑寺、法然院、銀閣寺など観光スポットも多数あります。

春と秋の特別拝観は御朱印帳を持って安楽寺を楽しんでください。

目次

安楽寺について

山門内側から
山門内側から

住蓮山安楽寺(じゅうれんざんあんらくじ)は、鎌倉時代のはじめに浄土宗元祖法然上人(ほうねんしょうにん)の弟子の住蓮上人と安楽上人が現在の安楽寺より1キロメートルのあたりに「鹿ヶ谷草庵」を結んだことに始まります。

両上人の六時礼讃声明(ろくじらいさんしょうみょう)は非常に美しい旋律であったようです。
そして、参詣人の中には出家して仏門に入るものもあり、その中に後鳥羽上皇の女官として仕えていた松虫姫(まつむしひめ)と鈴虫姫(すずむしひめ)がいたことが悲劇を呼びます。

後鳥羽上皇が紀州熊野に参詣の留守中に二人は両上人の前で剃髪出家して尼僧となったのです。
この時、松虫姫19歳、鈴虫姫」17歳でした。

これに激怒した上皇が安楽上人、住蓮上人を含む門弟4人を斬首、法然上人は讃岐国(現香川県高松市)へ弟子の親鸞聖人(しんらんしょうにん)は越後国(現新潟県上越市)へ、他にも門弟5名が流罪となりました。

その後、松虫姫と鈴虫姫は瀬戸内海の生口島(いくちじま)の光明坊(こうみょうぼう)に移り念仏三昧の余生を送ったそうです。

松虫姫35歳、鈴虫姫45歳で往生と伝えられていますが、現在にすれば早くに亡くなったようです。
安楽寺が松虫鈴虫寺とも言われているのは、このような出来事があるからですね。

両上人が亡き後「鹿ヶ谷草庵」は荒廃しましたが、流罪池から帰郷した法然上人が両上人の菩提を弔うために草庵を復興し、「住蓮山安楽寺」と名づけました。

両上人が斬首された頃は、まだ旧仏教教団と朝廷の結びつきも深く、法然上人のように南無阿弥陀仏の念仏によって誰もが救われるという教えに強い反感があったのでしょう。

安楽寺の見どころ

安楽寺はそんなに大きな規模のお寺ではありません。

ですから、すみずみまでじっくりご覧になれます。

山門

安楽寺山門石段下から
安楽寺山門石段下から

この山門は撮影するには非常にいい被写体です。

四季折々の色に移り変わる周りの景色と山門がとても素敵ですね。

この撮影場所は安楽寺に接する道路からです。
ですから、上の画像なら特別拝観でなくても撮影できます。
ただし、門は閉まっています。

紅葉の時期などは、ここから写真撮影されている方をよく見ます。

タイミングがよければ散りもみじがこの石段いっぱいに落ちて真っ赤になりますからね。

安楽寺山門
安楽寺山門
安楽寺山門内側から
安楽寺山門内側から

いつもは外側の近くからや内側からは撮影できません。

こういう特別公開の時に限ります。

庭園

安楽寺庭園
安楽寺庭園
安楽寺庭園山門前から
安楽寺庭園山門前から
安楽寺庭園山門前から
安楽寺庭園山門前から
安楽寺庭園
安楽寺庭園
安楽寺庭園奥に本堂
安楽寺庭園奥に本堂

山門からまっすぐ進み左側を見ると本堂があります。

安楽寺庭園 右端は仏足石
安楽寺庭園 右端は仏足石

本堂に向かう道の左側です。右端には仏足石が見えています。

安楽寺庭園 奥は山門
安楽寺庭園 奥は山門
安楽寺庭園 右奥は客殿
安楽寺庭園 右奥は客殿

向かって本堂の右側にある客殿。

お寺の公開している日を中心にカフェスペースとして開放しています。
この客殿は「椛(もみじ)momiji」と命名されています。

春の特別拝観時には

4月上旬の土日は桜。
5月上旬の土日・祝日にはツツジです。
5月下旬〜6月上旬の土日はさつきがみられます。

秋の特別拝観時には、もちろん紅葉ですね。
11月全土日・祝日、12月上旬の土日

公開時間:10:00〜16:00

拝観料:500円(中学生以下無料)

仏足石

仏足石
仏足石
仏足石
仏足石

仏足石(ぶっそくせき)は、釈迦足跡に刻み信仰の対象としたもの。

出典:Wikipedia

お寺によって色々な形の仏足石があります。
安楽寺の仏足石は、なぜか、かわいい感じがするのは私だけでしょうか。

くさの地蔵菩薩

安楽寺庭園山門前から左
安楽寺庭園山門前から左

2015年に地蔵堂が再建されました。

山門から入って左側。
こちらを進んで行くと、くさの地蔵菩薩の地蔵堂があります。

くさの地蔵堂前 ベンチの前にハートの敷石
くさの地蔵堂前 ベンチの前にハートの敷石
くさの地蔵菩薩
くさの地蔵菩薩

くさの地蔵菩薩は鎌倉時代、慶派の流れを汲む仏師によって作られた。

古くから皮膚病や腫瘍(がん)・病気平癒の地蔵様として信仰を集め、江戸時代に行われていた縁日では参道に沢山の出店が出るほどの賑わいであったと伝えられている。

平成27年5月2日に地蔵堂を再建したことを記念し、くさの地蔵の建立日(正嘉2年(1258)5月2日)を由来として毎月2日に地蔵縁日を合わせて復興した。

くさの地蔵縁日の当日は、地蔵堂開帳にあわせ多くの参拝者が訪れる。

安楽寺リーフレットより

鷹派とは、運慶(うんけい)、快慶(かいけい)など名工を産んだ仏師の一派

歴史のある地蔵菩薩ですが、周りにハートがいっぱいです。
何か、ハッピーになれそうな気分になりますね。

ハートの手水鉢
ハートの手水鉢
このキャラクターはカボチャ?
このキャラクターはカボチャ?

地蔵堂の前にあるこのキャラクターはきっとカボチャなんでしょうね。
カボチャ供養で有名な安楽寺だけに、確認はしていませんが私はそう見えます。

地蔵堂の側面にもハート
地蔵堂の側面にもハート

手水舎・井戸

地蔵堂から右側に手水舎・井戸
地蔵堂から右側に手水舎・井戸
手水舎
手水舎
手水舎
手水舎
手水舎の蛙
手水舎の蛙

この手水舎は安楽寺のホームページでは、井戸小屋と紹介されています。
2015年に1月に復活した井戸だそうです。
井戸は呼び水のため、少しだけモーターで組み上げているそうですよ。

本堂向かって左側
本堂向かって左側
本堂の向かって左側
本堂の向かって左側

住蓮上人・安楽上人供養塔

山門から入って少し真っ直ぐ進むと進行方向右手に両上人の供養塔があります。

住蓮上人・安楽上人の供養塔
住蓮上人・安楽上人の供養塔
住蓮上人、安楽上人の辞世の詠
住蓮上人、安楽上人の辞世の詠

右側:住蓮上人辞世の詠
極楽に 生まれむことの うれしさに 身をば佛にまかすなりけり

左側:安楽上人辞世の詠
今はただ 云う言の葉もなかりけり 南無阿弥陀仏のみ名のほかには

山門からの道をさらに真っ直ぐ進むと

安楽寺庭園の石碑
安楽寺庭園の石碑
お地蔵さんが並んでいます。
お地蔵さんが並んでいます。

松虫姫・鈴虫姫の供養塔

奥に行くのに少し戸惑いそうになるくらい人がいませんでした。
境内の東南方向で向こう側は山ですね。

奥に松虫・鈴虫両姫の供養塔
奥に松虫・鈴虫両姫の供養塔
松虫・鈴虫両姫供養塔
松虫・鈴虫両姫供養塔

本堂

本堂
本堂

本堂は土足厳禁ですから、ここで靴を脱ぎます。
本堂から書院、客殿(椛)まで廊下でつながっています。

ご本尊は阿弥陀如来立像

この本堂は、常行三昧堂(じょうぎょうざんまいどう)として使われていた方形裳階造(ほうぎょうもこしづくり)の堂宇(どうう)を江戸時代後期に移築。

本堂には法然上人の張子の像、住蓮上人、安楽上人、松虫姫、鈴虫姫の像もありました。
ご住職からお寺の由来などのお話を聞き、その後も本堂をじっくり見ることができました。

本堂の中は撮影してはいけませんでした。
本堂から外側は撮影してもいいですよ。

ほとんどのお寺の本堂は撮影はダメですね。
それに撮影が良い場所でも、三脚や自撮り棒の使用禁止のところが多いです。

本堂の正面を出て東側(山側)に進むと北側に書院と南側に客殿 椛(もみじ)があります。

客殿 椛(もみじ)

椛は、お寺の公開している日を中心にカフェスペースとして開放されています。
人がいらっしゃったので撮影は遠慮いたしました。

奥が客殿 椛
奥が客殿 椛

この奥が客殿椛です。
この日は参拝者の人数の割には、けっこう入っておられました。

また、この椅子にも腰掛けて休憩されている方もいらっしゃいました。
向かって左側にも同じスペースの椅子がありましたがこの時休憩されていたので右側だけを撮影いたしました。

本堂と書院の間の中庭
本堂と書院の間の中庭
書院と本堂の間の中庭
書院と本堂の間の中庭

書院

書院から東側の庭
書院から東側の庭
書院から東の庭
書院から東の庭

書院にきた時には、幸運なことに誰もいらっしゃいませんでした。
ここに腰掛けてゆっくりしたい気持ちもありましたが、閉門まであまり時間がなかったので撮影だけに。

書院から東の庭
書院から東の庭
書院から東の庭
書院から東の庭
書院から東の庭
書院から東の庭

こちらから奥が山

本堂から庭園
本堂から庭園
安楽寺春の特別拝観案内
安楽寺春の特別拝観案内

安楽寺周辺のおすすめ観光スポット

銀閣寺
銀閣寺

銀閣寺
京都に観光にくれば誰もが一度は行ってみたいと思う人気のお寺です。

法然院
法然院

法然院
鹿ヶ谷の草庵で弟子の安楽・住蓮とともに、念佛三昧の別行を修し、六時礼讃を唱えられた。

霊鑑寺
霊鑑寺

霊鑑寺
歴代の皇女が住職をしていたこともあり、谷の御所や鹿ヶ谷比丘尼御所などとも呼ばれています。臨済宗 南禅寺派の尼門跡寺院です。
春と秋に特別公開があります。春は椿、秋は紅葉が見どころです。

永観堂
永観堂

永観堂(えいかんどう)
もみじの永観堂と呼ばれるほど、紅葉の名所として有名なお寺です。
853年に草創されたというから千百年以上の歴史のあるお寺です。
青もみじの頃もいいですよ。

南禅寺
南禅寺

南禅寺
臨済宗大本山。
言わずもがな人気のお寺です。

安楽寺周辺で開催されるイベント

カボチャ供養

鹿ケ谷カボチャ
鹿ケ谷カボチャ

京都では季節の風物詩のごとくテレビや新聞などで毎年紹介されている「中風まじない鹿ヶ谷カボチャ供養」

安楽寺では、毎年7月25日の9時から15時(入山)までを勤めています。
江戸時代から220年続いている伝統行事です。
当日ご参拝されたお方に、煮炊きされた鹿ヶ谷カボチャを食べていただき、中風にならないよう祈願する行事です。

真空益随(しんくうえきずい)上人が本堂でご修行中、ご本尊阿弥陀如来から「夏の土用の頃に、当地の鹿ヶ谷カボチャを振る舞えば中風にならない」という霊告を受けられたそうです。

以後7月25日に供養日を定めて現在まで続いているということですね。

当日の受付・調理・配膳などは、すべて檀信徒の方々にお手伝いをしていただいています。

また、門先では、鹿ヶ谷カボチャを特別に栽培していただき納品されている「かね正」さんが鹿ヶ谷カボチャをはじめ加茂ナス、万願寺トウガラシ、九条ネギ、柊野ササゲなど珍しい京野菜を販売されています。

安楽寺地蔵縁日

安楽寺 地蔵縁日
安楽寺では、2015年5月2日再建された地蔵堂で開眼供養を受けられたお地蔵様に合わせて、150年ぶりに「地蔵縁日」を再開されました。

お地蔵様の誕生日にあたる毎月2日に地蔵縁日が開催されています。

毎月2日:10時開門~16時閉門
入山料 500円 お土産付き

和讃法要厳修

※和讃とは、仏教の教えや寺の由来などを讃歎(さんだん)した歌のことをいい、仏教讃歌のひとつです。
『安楽寺松虫姫鈴虫姫和讃』は、その題名が示すように、安楽寺の縁起について述べた和讃です。

安楽寺HP

4月29日(祝)    鈴虫姫祥月命日(午前11時より)
6月第1日曜日    開山忌(午後1時より)
11月18日      松虫姫祥月命日(午前11時より)

上記以外の月も、月1回日曜の午前中に月例会を行っております。
どうぞお気軽にご参加ください。詳しくは安楽寺までお願いします。

安楽寺周辺でおすすめのグルメ

京湯どうふ きさ起(「き」は七が三つ)

京湯どうふ きさ起(き・は、七が三つ)
京湯どうふ きさ起(き・は、七が三つ)

この「きさき」さんは、とにかく豆腐が美味しい。ま、湯どうふ屋さんだから当たり前なんですがそれでも他の店と比べてもトップレベルの美味しさですね。

それもそのはずで、創業する前に京都中の豆腐屋さんの豆腐を食べ比べて、一番おいしい豆腐を作られている豆腐屋さんから仕入れることにしたそうです。

京都は豆腐屋さんかなり多いのですが、すごいですね。

そして、コストパフォーマンスが良いですね。
普通だと、京都の湯どうふ屋さんでこのくらいレベルが高ければ2、3割高く、お店によっては桁が一つ違うこともけっこうありますから。

私は哲学の道を散歩するときに時間帯によっては、前もってこちらのお店に予約を入れることもあります。


期間限定の季節のお料理を注文することが多いかな。ただ、この料理は前もって予約が必要ですね。

出典:「きさき」さんHPより
出典:「きさき」さんHPより

ただし、けっこう量が多いので小食のひとは食べ切れない場合もあるかも。
そんな方には、他にもセット料理や単品料理がいろいろありますよ。

ごま豆腐も絶品です。濃厚で一度食べたら他のごま豆腐ではたよりないですね。

詳しいことは「京湯どうふ きさ起」さんまで

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